トランス付プリアンプの製作例(フロービス)
☆ 回路構成
*以前作っていた物のリニュ-アルで前回の構成はCRイコライザー6SJ7と6SL7
フラットアンプは同じ6SN7のトランス出力でしたが、振動に弱く、又CRイコライザーを
初段と次段の間にロールオフ+ターンオーバーを挿入していました。
◎イコライザー部
MCトランス内臓、切り替えスイッチはMCとMMの入力を固定して
MCのインピーダンス切り替えスイッチも省きました。
(MCなど1mV以下の微小信号回路には、スイッチなどの接触子を入れない方が良い)
ロールオフを入力前に設定。良い点(高域の入力許容電圧が上がる)
欠点(初段管のノイズが下がらない、カートリッジの
インピーダンス整合47Kなどが高域で下がる)
初段目はEF86に決定(マイクロフォニック雑音が小さい、
管内にシールド板がありシールドケース不要)
2段目もEF86に決定(ゲイン的、合計4本使用すると
ノイズの少ない球を初段目に使用する選別が可能)
又、カートリッジの種類により、出力電圧が特に高い、
また低い場合はカソードの電流帰還でゲインを調整
2段目のゲインは680Ωの電流帰還で×68倍、
1.2Kの電流帰還(バイパスコンデンサー無)で×52倍、
電流帰還無(1.2Kにバイパスコンデンサー)で×120倍
出力インピーダンスを下げる為6SN7でカソードフォロアー
◎フラットアンプ部
6SN7のトランスによる600Ω出力
(手元にCDやプリアンプを置きスピーカー側にチャンネルデバイダーや
メインアンプをセットする場合 配線が長くなり高域の減衰を防ぐ為)
◎電源部
+B電圧が高ければ抵抗による平滑も可能ですが、手持ちの高圧タップが280Vの為
電圧降下の少ないCHを2個取付け。
☆ 回路図
1,
イコライザー部
2,
フラットアンプ部
☆ロールオフはRを100Kに設定、大きめに設定したのは高域での入力インピーダンス低下を抑える為。
Cは72(MΩ×PF)の為、72/0.1=720PF
ただし真空管の容量もあり実測での調整で680PFに決定。
☆ターンオーバーは抵抗を270Kと22Kに決定
Cは0.318(KΩ・uF)から0.318/22=0.0145uF=
約0.015uF(0.01uF+0.0047uF を使用)
☆ 特性
◎
イコライザー特性
◎
フラットアンプ特性
☆備考
入力許容電圧が100~10KHz共ほぼ同じ値になったのは、
初段目で歪まずイコライザー後の2段目の球で
入力オーバーで歪み、この球の供給電圧を上げればアップも可能ですが、特に必要は無いと思います。
またノイズもNF型より少し多めですが、レコードのスクラッチノイズより低く問題なしです。
☆配線
配線図は省きます、写真を参考に見てください。
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